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越境のプロセス

事業が始まる前、その企画書を書くときが一番自由な時間のように思います。運良く仕事になると、それはそれで嬉しいのだけれど、クライアントの意向第一でモノゴトが進んでいかざるを得ないので。。。
香川秀太、青山征彦 編・著『越境する対話と学び 異質な人・組織・コミュニティをつなぐ』(2015)を参考にさせていただきながら、地域で展開される「越境」のかたちについて考えました。

「多様性」は、イノベーション創出を促進する重要な要素と指摘されることは多い。それぞれの差異を差異として生かしつつ、変化の原動力となっている。
さらに言えば、ものづくり自体の境界が曖昧になり、小売・サービスだけでなく、観光や教育・人材育成など、異なる領域との融合が進むなかで、「越境」への期待はさらに高まっている。

「越境」の2つのフェーズ。

異なる専門領域・分野、地域を横断する「越境人材」は、下図に示す「越境」のプロセスを辿り、イノベーションの誘発、越境の波及(再生産)に繋げていくものと理解している。
ここでは越境のプロセスを2つのフェーズに分けて考えたい。

(越境のプロセス)

【第1フェーズ】「越境知」獲得のための出会い、対話 ( ①~④ )
越境とは単なる知識移転ではなく、両者の差異を理解・止揚して第三の知(越境知)を生み出していくこと。そこでは理解・共感のための対話が重要な役割を果たす。新たな知を生み出す苗床(エコシステム)としての機能。

【第2フェーズ】 誘発される「イノベーション」 ( ④~⑥ )
「地域一体型」の場合、以下の実践が展開されていることに着目。
▷ 協働による新製品・サービスの開発・販売
▷ 地域をフィールドとした新事業開発(観光・教育・人材育成等、ものづくり以外への展開)
▷ ブランディング(地域ブランディング)
▷ 共通する事業課題・地域課題の解決(人手不足、後継者問題、原材料の確保、生産性向上等)

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