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郊外

コロナ禍がもたらしたライフスタイル変化の一つがリモートワークの浸透だとすれば、その先に、自律した経済圏としての「郊外」があるのかしらと考えます。「都心と郊外」、それは働くシーンでは業務の中心と居住の周縁との関係で意識されてきたけれど、コロナがその中心性を相対化したとも思えます。

日常では、わざわざ職場に行かなくてもうまく進められる仕事があること、通勤という当たり前だった移動は結構無駄が多いことにも気づかされました。

ただ、会うほうがスムースなこと、会わなければならない人もいて、人とどう「関わり合いたいか」が、会う・会わない、行く・行かないの大事な判断基準になっています。その必要が薄いところでは、オンラインで十分だと。

郊外でも OMO

デジタル・マーケティングの用語に OMO:Online Merges with Offline があるけれど、リアルな世界での仕事と暮らしのオン・オフも merge(混合・融合)されつつあります。
暮らし(オフ)のなかに、仕事(オン)が入り込んでいく状況を招いたのがコロナで、居住地近くの生活圏のなかでミックスされています。「働く」という活動が、家庭や地域のなかに同居する。そんな新しい生活シーンでどんなサービスが求められるのか、提供されるとよいのか、その先にある都市像は?、そんなことをしばらく考えていました。

そこで思うのは、「自律した経済圏としての郊外」。都心に行かずとも、一駅二駅の移動でそれぞれに個性のある駅周りを巡り上質な時間を手にいれる。そんなまとまりの、自律的で分散型の郊外生活圏をイメージします。
一方で、大都市圏を牽引する都心のすがたはどう変わるのか。都市圏としての成長に必要な体験・時間を、働くスペース、働き方のシステムとして、あるいは暮らしのかたちとして、どう提供できるのか、そんな別の問いも生まれてきます。
それは、より強く外とつながることのように直感します。

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