ようやく、今年のプロポーザルがひと段落して、すこし振り返ってみました。競争相手もいるし、総合評価方式だと入札金額にも左右されるので、結果が伴わずに落ち込むこともございます。当たり前ですが、ちゃんとした企画書を提出して、あとは運を天に任せるしかありません。
よく言われる「0 → 1 」に倣って、そのプロセスをグラフにしてみました。
既に、仕様書があるので、「0」起点ではありません。与件の具合、つまり発注者の課題感ややりたいことがどれだけ仕様書から読み取れるか、事前に伝わっているかによって上振れすることはあるし、こちら側のテーマについての理解度や経験値によって上下することもあります。といったことを含みつつ、仮に▲を「0.1」くらいにしてみました。
最初、しばらくの間は 0.01や0.001を堆積させるような時間です(0.2くらいまで)。手当たり次第、関係しそうなこと、気になるフレーズをメモし続けます(最近、notion が便利)。
そのうち混沌としてきて回路が飽和して、なにやらいったん整理しないと落ち着かなくなり、すこしは整理できるかも?な感覚になってきて、最初の仮説のようなものを無理矢理、考えてみます。ただ、それらの仮説は葬られてしまうことも少なくありません。
また、なにかの拍子に、この方向かしらという閃きが降ってきたりします。あるいは、どんなテーマにも当てはまる単純な問いを当てはめて視座を変えたりしながら、だんだんとクリアにすることで、1つめの山(0.3)が見えてきます。
そのタイミングでスタッフと壁打ち。そうすることで、仮説に厚みが生まれることもあれば、方向転換を強いられることもあって、けっこう悶々とする状態がつづきます。
それを抜けて、一気に上昇気流にのれればスムースなのですが、同じプロセスを繰り返してしまうことも起こりがち。徐々に書き込みも加速してはきますが、見直すたびに、気になることがでてくるので、行きつ戻りつしながらです。
やっと、企画として、実施方針から実施内容、実施方法までの全体がつながるのが、2つめの山あたり(0.8)。ここまで来ると、足していくよりも削ぎ落とす作業の方が増えてきます。
いよいよ〆切が近づいてくると、切羽詰まりつつも、もう1mm、もう2mm 先に行くため、つながらないところをつなげるため、もうひとジャンプすることもあります。これは、最初の0.01の堆積があればあるほど、その振り幅も大きくなるのかもしれません。
企画書を書き始めるとき、あまり詳しくない、経験のない分野だと、概ねこのように進んでいく感じがします。それが気になるテーマであれば、大抵はよい答えにたどり着けるという、やや楽観的な気持ちを持てるようになりました。
あらためて思うのは、企画の良し悪しは、問いの立て方に大きく左右されるということ。