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朝ドラのまち

朝の連ドラの舞台は、10年ほど前にまちづくりのお手伝いをしたところです。
たまに、一瞬、その通りのロケ映像も流れているようです。

ロードサイドショップやショッピングセンターができたりで、お客さんもずいぶんと減った、寂れゆく中心商店街の典型のようなまちでした。
特に、その商店街はアーケードの老朽化も進んでいて、薄暗くて、雨漏りもあり、万一、火災でもおこってしまうことがあれば、どうなるかしら、、じわりと不安も抱えていました。
毎月の会議のあとは、商店街のおっちゃんたちと飲みにいくのが常で、いろんな思いを聞きながら酔っ払い、終電を乗り継ぎ、なんとか帰宅するような日々でした。

もう時効、、と思いつつ、、

当時、活性化の補助金をいただいて、ファサードを整備しました。でも、、裏の目的は、アーケードを取っ払うことでした。今のままだと危ないし、付け替えるとなると、雨露はしのげても、それ相当の維持費や電気代もかかります。建物調査をすると、アーケードの支柱に、お店の壁がへばりついているところもありました。それほどまでに、商店街とアーケードは、一体だったのに、、
当時の商店街の会長は、負担(負の遺産)を次の世代に残さないこと、それを第一に考えられた。 そして、それにすごく合点がいったのを覚えています。もちろん、店構えも整備され明るくキレイになったところもありましたが、、商売をやめてしまうかた、建売住宅への転用も進んでしまいました。商店街から、住み続けることのできる「通り」へ、、そういう選択肢を選んだ結果です。文字通りの「活性化」のイメージとはずいぶん違うのですが、、それから10年たって、連ドラのロケ地になりました。やっと陽の目をみたとか、相変わらず、寂れているのでロケもやりやすかった、とか、、揶揄しながら地元のおっちゃんは言っています。

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