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端境期のこと

政治的な用いられ方とは別に、「The GREATE RESET」のもとを辿るとこう書かれています。
「The GREATE RESET How New Ways of Living and Working Drive Post-Crash Prosperity」より。

危機が起こった場合、うまく機能している部分としていない部分が明らかになる。そのような時期には、創造性や企業家精神、イノベーション(革新)やインベンション(発明)のタネが突然に花開いて、経済や社会を立て直してよみがえらせる好機もよく起こる。
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歴史を振り返ってみると、大不況から回復してふたたび成長に転じるまでには、苦難の時代が続く。今回の端境期を、私は「グレート・リセット」と呼ぶ。
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しっかりした回復基調を持続させるためには、爆発的な技術革新や政府の新たな役割以上の要因が必要になる。
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まやかしによって旧システムをよみがえらせそうとしても効果は薄い。

コロナ禍のなかで、生活者起点で起こる<行動の制約>と<加速される変化>、<削ぎ落とされるレガシー>。これらの側面から今と未来を構想してみたい。

ここでいう「グレート・リセット」は、経済・社会秩序の幅広く根本的な変革であり、狭義の経済・金融の枠内にはとどまらない。本当のリセットができれば、従来のイノベーションや生産手段ばかりでなく、経済全体の様相も一変するだろう。新たなインフラが整備され、新しい交通システムが発達するに伴って、住宅のパターンも変わってくるだろうし、暮らし方や働き方にも変化が出てくるに違いない。つまり、生活のすべてが様変わりする。欲求や必要性が変化し、それとともに消費性向のモデルも変わるためで、これが経済を活性化させ、産業は拡大し、生産性は向上する。新しくて条件のいい仕事も創出される。
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経済・社会ですでに顕在化しつつある趨勢が、グレート・リセットの中核になり得るものかどうか見きわめたい。
リチャード・フロリダ 著、仙名 紀訳『グレート・リセット』(2011)

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